Gesture Recognition by Instantaneous Surface EMG Images

1. どんなもの?

特定の瞬間のHD-sEMGによるジェスチャー認識法.高密度のsEMGから画像データを生成しDeepLearningによって識別する実験をおこなったところ,窓付き特徴量を用いず8つのジェスチャー識別において,89.3%の識別精度が得られ,52個のジェスチャー分類においても先行研究より優れた結果を得られた.

2. 先行研究と比べてどこがすごいの?

● 今回使用する瞬間sEMG画像はこれまで利用されていたRojasらのsEMGマップと比べて,フレーム単位のジェスチャー認識に対応するために作られたものであり,ジェスチャー識別において優れた結果を示している.  

3. 技術や手法の"キモ"はどこにある?

● 瞬間的なsEMG画像を用いたtest-bedの概略
HD-sEMG信号の各サンプリング・モーメントの瞬時値を,電極の位置関係に応じて2次元のグリッドに配置し,mVから線形変換を行うことで瞬間的なsEMG画像を生成している.
Figure 1
Schematic illustration of gesture recognition by instantaneous sEMG images

● 非侵襲的なウェアラブルデバイスを開発
7.5×10.05mmの電極間距離で2×8のマトリクス電極を用いて,128チャンネルで16bit1000Hzでサンプリングされる.

4. どうやって有効だと検証した?

● CapgMyoデータベースを作成し,脳波画像と脳波差分画像において,それぞれ,1枚で89.3%,84.6% 150フレームと149枚の差分で99.5%,99.4%の精度を示した.
● ConvNetを従来の識別法のMLP,KNN,SVM,RF,LDAに変えて,古典的なフレームワークでも実用的か検証した.
● CSL-HDEMGデータセットを用いて27の指のジェスチャー分類を行なった結果,全てのセグメントの多数決による分類において96.8%の精度を示した.
● Ninaproデータベース35において瞬間的な脳波画像の認識精度は,DB1で78.9%,DB2で76.1%の精度を示した.

5. 議論はあるか?

● Convnetを利用した分類は計算リソースが高い.
● 計測する人によってのパターン認識における生物的な理解は深まっていない.
● 動的なジェスチャー認識の実用化

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